0020/07/18

フィンランド通信 No.2

委員長です.
前回,突然に投稿しましたが,できるだけシリーズ化したいので,金曜日に発信するよう心がけてみたいと思います.
カテゴリ分けはできないようなので「ラベル」をつけます.
記事の一番下の「フィンランド通信」をクリックすると,同じラベルのものだけが表示されます.

さて,まずは,簡単な経緯から入りますが,7月上旬より正式に一年間の在外研究の機会をいただきました.2009年7月上旬までの一年間は原則,日本には帰りません.

今,私の居るところは,フィンランド国立技術研究所(VTT:フィンランド語の頭文字です)と言うところです.通産省傘下の国立研究所ですので,ちょうど日本の産総研に相当します.規模は職員数2500人,「エスポー市」(ヘルシンキの隣)が中心で,フィンランド各地に数百人から数十人規模の拠点があります.産総研とほぼ同じ規模,「つくば市」と地域センターという展開も似ています.

でも,考えてください,フィンランドの総人口は520万人,千葉県よりも少ないんです.なのに,日本の産総研と同じ規模の国立技術研究所があるんです.対人口比を考えると,超巨大な組織ですよね.

実は,今,7月は公的機関は皆,夏休みなんです.標準4週間,人によって分割したり,有給休暇を足してさらに伸ばしたりですが,要するに今,研究所には人が居ません.ほぼ同時期に,米国から大学教授が来ていて,彼と同室なのですが,彼と私以外,研究員はほとんど居ないんです.

同室の教授は,色々と仕事を持ち込んでいて,忙しくしており,夜遅くまで残業をしたいそうなのですが,セキュリティが厳しく,夜7時以降はロックアウト(出ることもできない)されてしまいます.夜9時以降は,アラームを解除しないと,警備員が飛んでくるようです.私も彼も非常勤職員なので,解除コードを持っておらず,彼は「こんなシステム見たことない」と,困り顔です.

私は,そこまで居残る必要はないので,そんな事実すら知らなかったのですが,お国柄を端的に反映している一例ですよね.基本残業はなし,オーバーワークをすると怒られます.どうしても仕事をしたければ,自宅でしろ,と言うことらしいです.

長くなりましたので,また次回に...